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井の頭自然文化園の水生物館で開催されている特設展で展示されているアメリカザリガニ=東京都三鷹市

 都市部でも子どもたちが簡単に採取や飼育ができる身近な生き物として知られるアメリカザリガニ。ただ、その生命力の強さから各地で深刻な問題を引き起こし、昨年6月には「条件付特定外来生物」に指定された。そんなアメリカザリガニとのつきあい方を考える特設展が、東京都井の頭自然文化園(武蔵野市)の水生物館で開かれている。

 アメリカザリガニは、1927年に北米から日本に持ち込まれた「外来生物」だ。雑食性で水草や小さな生物などを食べる上に、汚い水にも強く、繁殖力がある。日本では敵となる生き物が少なく、全国にすみつくようになった。

 特設展では、こうした生態を紹介するとともに、引き起こす問題についても取り上げる。アメリカザリガニが池に侵入することで、水草や水生昆虫、魚などが食べられ、生物の多様性が失われていく様子をイラストで解説。侵入前後の池の様子を撮影した写真を掲示するほか、様子を再現した水槽も展示する。

■駆除も困難「問題知って」…

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